ビジネス交流会や異業種交流会において、必ず行うものに「自己紹介」があります。最近は、オンライン交流会も増えてきており、参加した際は必ず自己紹介をする機会があります。
ビジネスはもちろんのこと、例えば何かの集まり(コミュニティ)での交流会でも、自己紹介を行うと思います。
自己紹介を行う際、実はマナーが存在します。特に、ビジネスの場において、マナー違反の自己紹介をすると一気に信頼を失ってしまうものです。
今回は、自己紹介のマナーを紹介するとともに、例文付きで自己紹介をまとめていきます。オンラインでももちろん使えるものなので、案件獲得や人脈づくりにご活用ください!
交流会における自己紹介のマナーを解説!
まずは、交流会における自己紹介のマナーを紹介します。以下を意識しておけば、マイナスポイントになることは無いでしょう。
①長尺での紹介はNG!最長でも1分以内に収める
②相手が聞き取りやすいスピードで、意識的にゆっくりと話す
③法人名/名前/事業内容は必ず伝える
④1対1の場合は相手の目を見る
⑤オンラインの場合は、WEBカメラの正面に目線を集める
特に大切なのは、①ですね。まずは、最低限のマナーを抑えておきましょう。
長尺での自己紹介はしない!最長でも1分以内に収める
自己紹介において最も大切なこととして、「長尺の自己紹介はしない」というものがあります。
私は色々な交流会に参加しているのですが、大勢の前で自己紹介を発表するスタイルの時、長尺の自己紹介をする人がいました。
「私は自転車の箱を作る事業をしています。どうしてこの事業に気がついたかというと、私がトライアスロンを趣味にしていまして…」と、事業ができた歴史だったり、自身の趣味の話を15人の前で5分以上話し続けました。
ビジネス交流会の場では明るい人が多く、主催者の方も優しい人でした。そのため、自己紹介がいつまでも終わらず、5分間その歴史を聞き続けるという時間になってしまいました。
一緒に参加した友人がその交流会を聞いているうちに具合が悪くなってしまい、後で愚痴をこぼしていました。
ビジネスの場において、自分の話を長々とする人は基本的に嫌われます。簡潔に自分のビジネスについて語れる人の方が、良い印象を与えられますね。
自己紹介を専門にコンサルティングを行う、横川裕之さんの「すごい自己紹介」という書籍では、以下のような尺で自己紹介を行うべきと記載されています。
・5秒間
・18秒間
・1分間
ここでも、最長の自己紹介の時間は1分間となります。基本、どんなビジネスの本や動画を見ても、1分以上は推奨されておらず、逆に聞き手側としても長すぎる自己紹介は嫌いなので、注意しておきたいですね。
相手が聞き取りやすいスピードと声量を意識する
自己紹介に慣れていないと、緊張でとにかく早口になる人がいます。
私も久しぶりに交流会に参加すると「早口になってしまった…」と感じることがあり、反省することがあります。
「自己紹介は短く」と意識すると、逆に焦って早口になってしまうことがあるのです。
自己紹介は短いほうが良いですが、相手に自分の事業の説明ができなかったり、相手が理解できないのであれば、無駄な時間になってしまいます。
コミュニケーションの基礎ですが、相手が聞き取りやすいスピードと声量は意識するようにしたいです。
・早すぎず、ゆっくり過ぎないスピードで
・トーンは一定を保つ
・滑舌が悪くならないように注意
・飲み物を飲んでおき、口が乾かないようにする(緊張する場合)
・大勢の前での自己紹介は、大きめの声で話す
・オンラインの場合は、事前にテストをしておく
聞き取りやすい自己紹介とは、環境や人によっても違いがあるため完璧はありません。
例えば、1対1で静かな場所で行う場合、立席型でガヤガヤした環境で行う場合、大勢の前で自己紹介する場合、オンラインで行う場合などで、声量や話し方にも違いがあります。
立席型で大勢の人が詰め込まれるオフラインの交流会では、想像以上に騒がしいので大きめの声で自己紹介する必要があります。
逆に、静かな場所で大きすぎる声だと、相手に嫌な印象も与えるのです。
自分では分かりにくいものなので、交流会の参加者の方に「今、交流会の練習中でして、自己紹介は聞き取りづらくなかったですか?」などとストレートに聞いてみても良いでしょう。
相手からすると本気度も伝わりやすいため、おすすめです。
また、オンラインの場合は事前に音声が途切れないかをテストしておく必要もあります。基本的に通信環境や騒音が少ない場所から参加するのがマナーになります。
カフェなどからオンライン交流会に参加する行為は、相手に嫌われる要因になりますので、注意しておきましょう。
法人名(屋号名)/名前/事業内容は必ず伝える
初心者向けの話になりますが、ビジネス交流会において3点セットは必ず伝えるようにします。
法人名や屋号名、名前、事業内容は、必須な要素です。自己紹介の最低限のセットなので、伝えるようにしましょう。
後ほど例文でも解説しますが、事業内容の部分では相手への利益を伝えられると良いですね。
例えば、「株式会社◯◯の佐藤 一郎と申します。私は、デザインの力でお客様のブランディングを行い、売上の拡大ができるWEB制作の事業を行っています」という流れです。
私自身も経験があるのですが、「WEB制作を行っています」と最初に自己紹介をした後、相手から「あれ?何の事業をしているんでしたか?」と質問されることがあります。
WEB制作はありふれた事業ということもあり、相手のイメージに残りにくかったのです。
そこで「ブランディング」だったり「売上拡大」など自分が相手にもたらす利益を盛り込むことが重要です。
目線を相手に合わせること!オンライン交流会では特に注意
1対1の交流会の場合、なるべく相手と目を合わせて自己紹介を行うようにします。相手の目を見て行わないことは、社会人のマナー的にも失礼に当たりますよね。
基本的に対面の場合は問題ないと思います。
特に気をつけたいのはオンライン交流会の場合です。オンライン交流会は目線がかなりハッキリと見えてしまいます。
例えば、以下のようなことをやっていると、一発でわかりますので注意しましょう。
【オンライン交流会で気をつけたい目線】
①斜め下を見る(手元でスマホを触っているように見える)
②WEBカメラで横から顔を写している
③カメラが遠すぎる
④カメラの位置が下すぎて、上から目線のように見えてしまう
オンライン交流会は、特に①に注意です。チラチラと下を見ていると、「あれ、この人スマホ触っているのかな」と感じてしまいます。
オンライン交流会は顔がアップで表示されるので、視線に意識が向いてしまいます。
オンラインの交流会の場合は、特に注意して臨むようにしたいですね。
交流会で自己紹介!おすすめの例文3パターン
それでは、交流会ではどのような自己紹介が望ましいのでしょうか?
例文をいくつか紹介していきます。
簡潔に自己紹介をするパターンの例文
例文①簡潔な自己紹介の場合
「はじめまして。株式会社◯◯の高橋と申します。今はWEB制作を行っておりまして、デザインの力でブランディング強化することで、採用やファン作りができるWEBサイトを作っています。今日はよろしくお願いいたします。」
基本的な構造として、
- 名前
- 法人名や屋号名
- 事業内容
- 相手への利益や未来の姿を想像させる
上記を含んでいます。これは、自己紹介専門の書籍を多数出版している、横川裕之さんのテクニックを用いた例です。
実績付きで自己紹介を行う例文
例文②実績付きで自己紹介を行う例文
「はじめまして。株式会社◯◯の高橋と申します。今はWEB制作を行っておりまして、デザインの力でブランディング強化することで、採用やファン作りができるWEBサイトを作っています。
元々、WEBサイトに力を入れていなかった私のお客様で、ブランド戦略を取り入れてリニューアルしたところ、お問い合わせ数が3倍、採用応募が10人増えたという実績もあります。
今日はAAさんの事業についても、お伺いしたいです。よろしくお願いいたします。」
上記のパターンは実績を大きく打ち出す自己紹介です。ゆっくり話すと20秒〜30秒くらいに収まる内容だと思います。
- 名前
- 法人名や屋号名
- 事業内容
- 相手へもたらす利益
- その利益を裏付ける実績例
また、相手の事業についても聞きたいという一文も添えています。基本的に自分の話をたくさんする時は、「あなたの話も聞きたい」という意識付けを行うことが大切です。
課題提示型の自己紹介を行う例文
例文③課題提示型の例文
「はじめまして。株式会社◯◯の高橋と申します。今はWEB制作を行っておりまして、デザインの力でブランディング強化することで、採用やファン作りができるWEBサイトを作っています。
実はどこかのWEBサイトを作って、満足するお客様がたくさんいるのですが、それだと集客数が増えないという課題がありました。私が作るWEBサイトは何度もお客様と壁打ちをして、ブランドを作っていくイメージで時間をかけて作成します。だから結果を出しやすいです。
ある◯◯業のお客様で、実際にその手法を用いて制作した結果、最終的にお問い合わせ数が3倍になりました。今日は◯◯さんの事業についてもたくさんお伺いしたいです。よろしくお願いいたします。
少し長めの自己紹介ですね。
立席型の名刺交換スタイルの異業種交流会で話すには、少し長めに感じるかもしれません。
じっくりと話をする着席型の交流会や、1対1で行うオンライン交流会だと、これくらいの長さでも問題ないでしょう。
少し長めの自己紹介を求められる場面もありますので、その際は「どうしてこの事業を行おうと思ったのか」というきっかけだったり、お客様の課題を提示することで共感を得ることができます。
私が交流会事業をメインで、自己紹介する場合は以下のようにしています。
はじめまして!株式会社セレクテッドの富澤と申します。私は交流会の事業を行っていまして、これまでたくさんの交流会を開催してきました。
交流会では、ターゲットの人と上手く知り合えなかったり、マルチや営業代行の勧誘や売り込みが多いという課題がありました。
それを解決するために、マルチや営業代行など勧誘行為を禁止して、オンラインのバーチャル空間でターゲットの人を探しやすいマッチング交流会を開催しています。
今日は◯◯さんの事業についても、たくさんお話して、もし何か協業できる機会があれば良いなと思っております!よろしくお願いいたします。
先に自己紹介するか、後から自己紹介するかによっても違いがあります。
例えば、相手が先に自己紹介を行っていた場合、「◯◯さんの★★事業にも興味があって、何か一緒にできないかなと考えていました」という形で、相手の話も聞いていることを印象づけるようにしています。
ビジネス交流会では相手に強い印象を与えることも大切なので、場面に応じて活用頂ければと思います。
まとめ
今回は、交流会における自己紹介の例をまとめていきました。
オフラインでもオンラインでも、交流会で行う自己紹介には最低限のマナーが存在します。そのマナーを守れないと、マイナスからのスタートになり、ビジネスに発展しない可能性もあるでしょう。
相手から信頼を得るためには、どのような立ち回りをするべきか、PDCAを回していけると良いですね。
また、例文を参考に、自己紹介の力を鍛えていけると良いですね!
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